サイノーシュアのピコシュアのメリット デメリット
先日、他業者のエンジニアさんに質問されました。
サイノーシュアのピコレーザーってどうやって、1064nmと532nmのレーザーを出しているのでしょうか?
今日はそれについて説明しましょう。
サイノーシュアのピコレーザー(ピコシュアー)は755nmの波長のレーザーを本来は出しています。
この755nmの波長を変換して1064nmにしているのですが、何を使って変換しているのかということなんですよ。
答えはヤグロッドに通すことによって、755を1064に変換しているのです。
こういうものですね。
そこからさらにKTPを使って、1064nmを532nmに変換しています。
これは、一見キュテラのエンライトンが持つ新しい波長670nmを出すのと同じ原理に見えます。
しかし、一つだけ違いがあります。
サイノーシュアの755→1064の変換で使われるヤグは劣化しないのですが
キュテラのエンライトンで使用される1064→670は有機ダイと呼ばれる素材を使うのですが
これは劣化するのです。数万ショットで出力が落ちて来るのです。
次にサイノーシュアのピコレーザーの弱点を見て行きましょう。
MODE LOCKED と CAVITY DUMPEDを組み合わせた回路でもやはり
アレキサンドライトを使用するために、温度が非常に重要なのです。
アレキサンドライトを媒体として使うとき、最適温度は70度なのです。
これより熱くても、冷たくても、レーザーの出力は落ちてしまいます。
これが最大の欠点なのです。
つまり、長時間の連続使用で必ず出力が落ちてしまうのです。
一方、Seeder方式は温度、湿度に一切左右されないのです。
これはSeeder方式の最大の強みとも言えます。