ピコレーザー 出力
シミやタトゥーにおけるピコレーザーは
Qスイッチレーザーに比べて、優れているのは間違いありません。
しかし、問題もあります。
まず、ピコレーザーはピークパワーが非常に大きいので、
レーザーアームの中のミラーが焼けやすいです。
特にタトゥーへの照射はかなりミラーに負担をかけます。
ミラーが少し焼き始めると出力がわずかながら落ち始めて来ます。
Qスイッチのようなナノレーザーではこのような出力の低下は問題になりません。
なぜなら、シミに当てるときに、ホワイトニングと言って、シミが白くな反応すれば、
十分な強さで照射したことがわかるからです。
一方、ピコの場合はこのホワイトニングを出さないので、
使用者(クリニックにおいて)わずかな出力の低下を気づくことができません。
しかし、ピコレーザーにおいては、このわずかな出力の低下が、
シミ取りの効果を下げることにつながります。
ピコというのはそれだけ微妙なエネルギーの調整が必要なのです。
もう一つ欠点があります、それは、ピークパワーは大きいけど、エネルギーは小さいので、
レンズについたわずかなホコリでも出力が下がるのです。
このような問題は、レーザーを組み立てるラボではないんですが、実際の臨床の場での使用するときに出て来ます。
ラボはホコリなんてつかないし、室温は常に一定ですしね。
まず、SBSを使用したピコレーザーはそもそものパルス幅が安定しないので、
論外です。
さらにアレキサンドライトを使用した、ピコシュアも内部の温度によって、
パルス幅と出力の変化の幅は理論上小さくないはずです。
そして、我々が使っている、seederを使ったピコレーザーです。
半導体をシード光にした理論で、一番出力やパルス幅が安定しています。
しかし、それでも、実際の臨床の場においては、
室温や、使用状況、わずかなレンズの汚れetcなどによって、数%の
出力の変化が出ます。
レーザーというのはそのようなものなので仕方がありませんが、
臨床で使用していく上ではなんとか、工夫したいところです。
ピコレーザーのピークパワーを測定できる測定器は非常に高価であり、クリニックにおいておくことは
現実的ではありません。代理店やメーカーの日本支社もほとんどのところは持っていないと思います。
そこで、何か解決策はないかとずっと考えておりましたが、
ついに見つかりました。
かなり特殊な熱感作紙です。
かなり微妙な出力の変化を濃淡で目視できます。
なので、照射前に毎回紙に照射して、いつもと同じ濃さになるジュール数を探っていきます。
おそらくピコレーザーを使用しているクリニックの多くが同様の悩みを抱えていると思いますので、
この熱感作シート販売します。
欲しい人はクリニックに直接問い合わせてください。