ハイフ(HIFU)治療 ウルセラの痛みの原因 超音波の伝達

ハイフ(HIFU)治療 ウルセラの痛みの原因 超音波の伝達

ハイフ(HIFU)治療と痛みの関係

ウルセラ治療がなぜ痛いのかハイフ(HIFU)治療と痛みの関係を超音波の伝わり方から説明します。

超音波には縦波と横波が存在しています。
流体粒子の変位と同じ方向に伝わる波は、縦波と呼ばれます。
一方、流体粒子が伝搬方向と直角方向に振動することもあります。そのような波は、横波またはずり波と呼ばれます。ずり波は固体内を伝わり、したがって骨あるいは歯のような石灰化された組織中を伝搬することがありますが、軟部組織ではほとんど関係がなく、超音波周波数領域でかろうじて発生する程度であります。
よって、まず大事なのは縦波だと考えればよいのです。

 

超音波が生体内を伝っていくとき減衰していくのですが、

周波数が高いほど減衰率が高くなります

ここでいう減衰とは、超音波エネルギーが熱エネルギーになって生体に吸収されるということと同じです。
つまり、減衰しやすい=熱くなりやすいということです。
減衰は、音波の周波数に依存します。そして、高い周波数ほど減衰が大きい。
軟部組織に対しては、減衰係数は周波数にほぼ比例します。
超音波が組織を伝搬する際に、吸収と散乱で音圧振幅が減少します。
したがって、総減衰係数αは、吸収係数αa と、散乱による吸収αs の総和αa + αs となります。
簡単な話、減衰係数が高い組織ほど超音波を吸収して熱されやすいということです。

 

しかしウルセラに代表されるようなハイフで使用される4Mhzの周波数の超音波は

焦点を通り過ぎてもかなり強いエネルギーを残しています。

よく、焦点で超音波が大体吸収されると勘違いしている医師が多いですが、

それは全くもって誤りです。

4Mhzの超音波はめちゃくちゃ深くまで届きます。

 

超音波は均質な媒体中では直進しますが、音速が異なる物体との境界面で反射します。
(厳密には音速ではなく比音響インピーダンス)
この現象は境界反射と呼ばれます。

この表からわかることは、骨がほかの組織に比べて非常に減衰係数が高いので、超音波を吸収して熱くなりやすい、軟部組織と骨の接するところで境界反射が起きるという2点です。

実際超音波が組織内を伝搬するとき、軟部組織を通って骨に伝わるとき、波のエネルギーのおよそ半分は反射し、残りの半分は骨に入ります。皮質骨に入射するエネルギーは、縦波、せん断波または表面波として広がるがすべて急速に吸収され、局所的に高温になります。この骨の加熱は、熱の伝導によって周囲の軟部組織を2次的に加熱します。

 

 

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