硬⽑化・剛⽑化とパルス幅

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脱⽑のリスクを調べてたら、硬⽑化っていうのがあったよ。
⽑が濃くなっちゃうなんて怖いんだけど、どうしたらいいかな?

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そうだね、脱⽑レーザーには硬⽑化リスクがつきもの。
硬⽑化の原因はまだわかっていないことがおおいんだけど、硬毛化が起こりやすい条件はわかってるんやで。
硬⽑化が起こりやすい条件を少しでも減らせるように、解説するね!

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そもそも、硬⽑化ってどんなの?

硬⽑化・剛⽑化の症例写真

硬⽑化・剛⽑化とは

「硬⽑化・剛⽑化」とは、レーザー照射により、細く薄い⽑が濃く太い⽑に変わってしまう現象のことです。

⼀度「硬⽑化」した⽑は、レーザー照射しても減⽑せず、同じ状態で⽣えてきます。

「硬⽑化」の原因は、まだはっきり分かっていません。しかし、「硬⽑化」が起きやすい条件は分かっています。

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⽑を減らしたいのに、濃くなってしまうことがあるんだね!

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そうそう。「背中・肩・うなじ」など細い⽑が密集して⽣えている部位は特に起こりやすいと⾔われてるよ。
反対に「ワキ・VIO」といった、もともと濃く太い⽑には、「硬⽑化」現象は起きないんだ。

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硬⽑化が起こりやすい部位

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硬⽑化の多発部位

硬毛化

「背中・肩・うなじ」など細い⽑が密集して⽣えている部位は、「硬⽑化」が起きやすいことが分かっています。
反対に「ワキ・VIO」といった、もともと濃く太い⽑には、「硬⽑化」現象は起きません。

また、細く薄い⽑の全てが「硬⽑化」するわけではありません。
「硬⽑化」の程度には個⼈差があり、数本程度で済む場合もあれば、全体が「硬⽑化」してしまう場合もあります。

実際にレーザー照射してみないと、「硬⽑化」するのかどうか、またどの程度「硬⽑化」するのか、分からないというのが現状です。

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VIOや脇は起こりにくいのか!ちょっと安⼼したよー。
でも他の部位は照射してみないと、わからないのか…
脱⽑のコースを契約する前に、硬⽑化のリスクを減らせる⼿⽴てはないの?

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リスクを0にするのは難しいけど、起こりにくい脱⽑機を選ぶことはできるで!
歴史のある脱⽑レーザーを少し勉強しながら、硬⽑化を起こしにくいレーザー脱⽑機の選び⽅を解説しよう!

硬⽑化・剛⽑化とレーザー脱⽑機器

「硬⽑化」の原因は不明ですが、どのレーザー機器を使うと「硬⽑化」が起きやすいかは分かっています。
⽶国キャンデラ社の「ジェントルレーズ(※)」が、その⼀例です。

※キャンデラ社「ジェントルレーズ」 キャンデラ社は1970年、アメリカのボストンに設⽴されたレーザー機器を開発・販売する会社です。⾚ら顔や⾚あざ治療に有効なダイレーザーの開発に始まり、現在に⾄るまで、⽪膚良性⾎管病変の治療や⻑期的な減⽑を⽬的とした、様々な装置を⽣み出してきました。

「ジェントルレーズ」は1999年に販売開始され、⽶国FDA(⽶国⾷品医薬品局)から永久減⽑の承認を得たアレキサンドライトレーザー機器です。パルス幅が3msecと短く、細い⽑にも対応できるという特徴があります。フロンガスを⽤いた冷却により、脱⽑の痛みや熱損傷を最⼩限に抑えられるのが、この機器の魅⼒です。

※「ジェントルレーズ」は脱⽑だけでなく、しみ・そばかすの除去にも効果が認められています。 ※「ジェントルレーズ」は現在、キャンデラ社では販売されていません。進化版の「ジェントルレーズ・プロ」や「ジェントルレーズ・マックス」が、その後任となっています。

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つまり、ジェントルレーズは、⽇本で最も使われている歴史ある医療レーザー脱⽑機なんだよ。
とってもいい機械だけど、硬⽑化の報告も多いんだよ。

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どうして硬⽑化しやすいの?
レーザーの種類が、いけないのかな?

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実はレーザーの種類は関係無いんだ。
少しし専⾨的なお話をするね。
硬⽑化にはパルス幅が関係している可能性が⾼いんだ。

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パルス幅?

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パルス幅と脱⽑

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レーザーにおいて、パルス幅とは熱を与える時間のことを⽰します。

硬毛化

同じ火(波長)で変性させるけど火力(出力)と熱する時間(パルス幅)が違う!

パルス幅は、「msec」という⾮常に⼩さな単位で表されます(ミリ秒、1,000分の1秒に等しい)。パルス幅が短いということは、つまり、レーザー照射時間が短いということです。
パルス幅は時間単位であるため、レーザーの種類(アレキサンドライト、ダイオード等)とは関係がありません。

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パルス幅が短いと硬⽑化しやすい

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キャンデラ社と同じくアメリカに拠点を持つサイノシュア社は、独⾃の検証を経て、 パルス幅と「硬⽑化」が密接に関係していることを突き⽌めました(検証結果は公には公開されていません)。
以下に、キャンデラ社の「ジェントルレーズ」と、サイノシュア社「エリート」、ダイオード式レーザー脱⽑機のパルス幅を表にまとめました。

     
ジェントルレーズ エリートダイオード式レーザー脱毛機
レーザー種類
アレキサンドライト
レーザー種類
アレキサンドライト
レーザー種類
アレキサンドライト
ヤグ
ダイオード
パルス幅
3msec
短い
パルス幅
3-40msec
(設定により変更可)
パルス幅
30msec

※数字は⼤まかなものです。

「ジェントルレーズ」と「エリート」はともに、アレキサンドライトレーザーを搭載している点で共通しています。相違点は、パルス幅を変更できるかどうかです。「エリート」のパルス幅は、設定により3~40msecの範囲で変更できます。
これを3,5,10,20,30,40msecと順に変えていったところ、3〜5msecの値で明らかに「硬⽑化」の率が⾼まりました。
つまり、同じレーザーを照射しても、パルス幅が短い(3〜5msec)と「硬⽑化」しやすいことが分かったのです。

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パルス幅が短いと硬⽑化しやすくなるんだね!

硬⽑化しにくいレーザー脱⽑機

今のところ分かっている、「硬⽑化」しにくいレーザー脱⽑機の条件は、以下のの2点です。

1. パルス幅が⻑い
(ダイオード式レーザー脱⽑機、表1参照)
2. パルス幅を設定で⻑く変更できる
(「エリート」、「ジェントルレーズプロ)等)

ただし、「パルス幅が短い=悪い」というわけではなく、「ジェントルレーズ」の3msecというパルス幅も理論上は⾮常に有効と⾔えます。最適なパルス幅については、まだ定説がありません。

パルス幅説明図
パルス幅説明図

パルス幅が短い場合、短時間でピークパワーが⾼くなります。例えば「ジェントルレーズ」の場合、パルス幅が3msecと短いため、⼀度に⼤量のレーザーを照射して⽑根に働きかけることが必要です。
そのため、必然的にピークパワーは⾼くなります。 対して、パルス幅の⻑いダイオード式脱⽑機は、レーザー照射時間が「ジェントルレーズ」より⻑いため、 ⼀度に出すレーザー量は⽐較的少なくなります。この場合、ピークパワーも同様に低くなるのです。

ジェントルレーズ エリート イオード式レーザー脱毛機
レーザー照射方法
一度に大量のレーザーを照射
レーザー照射方法
レーザーを連続照射
(オフタイムあり)
レーザー照射方法
少量のレーザーを連続照射
(オフタイムなし)
パルス幅
3msec
パルス幅
3-40msec
(設定により変更可)
パルス幅
30msec
硬毛化しにくい

ピークパワーが⼤きければ脱⽑効果が⾼い、ということではありません。
脱⽑に必要なレーザー量は合計値で測るため、パルス幅が違っても、上記の場合3つとも同じになります。

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1番パワーが出るところが⾼い⽅がいいの?

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ここの、⾯積が脱⽑に必要なパワーの合計だから、⼭が低くても⾯積が同じだけあれば脱⽑はできるよ!

パルス幅とレーザーの連続照射
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パルス幅とレーザーの連続照射

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「エリート」の場合、⼩さな波を重ねるようにして、レーザーが連続照射されます。
図形の面積(脱毛効果)が同じになるよう各社工夫してレーザーを作成しています。

パルス幅とレーザーの連続照射

レーザーとレーザーの間には、オフタイム(レーザーが照射されない時間)が存在します。
短時間で照射とオフタイムを繰り返すことにより、パルス幅が40msecと同じになるよう調際が可能です。

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面積の小ささを数で補うイメージだね!

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パルス幅と毛根の直径

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「パルス幅=レーザー照射時間」と上記で説明しましたが、実は、⽑根の直径ともパルス幅の⻑さは深く関係しています。 基本的に、⽑根の直径が⼤きい(太い⽑)と必要なパルス幅は⻑く、直径が⼩さい(細い⽑)とパルス幅は短くなります。
つまり、太い⽑であれば必要なパルス幅は⻑く、細い⽑であれば短くなるのです。

パルス幅と⽑根の直径
パルス幅と⽑根の直径

ただし、先に「基本的に」と述べたように、⽑根が⼤きくても短いパルス幅で対応できる場合もあります (パルス幅が短すぎると、⽑の表⾯しか焼けず脱⽑効果は得られません)。

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細い⽑は短いパルス幅、太い⽑には⻑いパルス幅がセオリーなんだ。

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どうせ脱⽑すると⽑が細くなるし、短いパルス幅がいいじゃん!

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理論上はその通り! でも、理論通りいかないのが世の中。
初めに説明した様に、短いパルスの脱⽑機は細い⽑で硬⽑化を起こしやすい という結果がでてしまうんだよ。

「ジェントルレーズ」の脱⽑理論

レーザー脱⽑では回を重ねるごとに、⽑が徐々に細く薄くなっていきます。「⽑が細くなる=必要なパルス幅も短くなるのであれば、最初から短くしよう」というのが、「ジェントルレーズ」の考え⽅であり、理論上、これは間違ってはいません。

事実、パルス幅の理想は理論的に10〜50msecとされていますが、「ジェントルレーズ」の3msecパルス幅でも ⼗分脱⽑効果が得られています。

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理論上は正しくても、実際に⾏うと問題が⽣じてくるケースがある。
「硬⽑化」は、その最たる例やね。

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脱⽑も、難しいんだね。
先⽣、パルス幅が⻑い機械の脱⽑クリニックで契約することにした!

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そうだね。今のところはそれが1番リスク低くできる⽅法やね。

まとめ
脱⽑は理論通りにはいかない

施術イメージ

理論上は正しくても、実際に⾏うと問題が⽣じてくるケースがあります。「硬⽑化」は、その最たる例です。 「硬⽑化」の確かな原因は、まだ分かっていません。

しかし、それを防ぐためには、パルス幅の⻑い(あるいは設定でパルス幅を⻑くできる) レーザー脱⽑機を⽤いるのが有効だと⾔えるでしょう。