正しいレーザー理論。ハイフの温度
まず、大前提として、水素結合のエネルギー以下の分子エネルギーしか持たない、電磁波には
熱的作用でしか、タンパク質を変性させることができません。
美容医療で使える電磁波は、超音波、ラジオ波(高周波)、マイクロ波、MRI静磁場などから
選択せざるを得ません。
さて、次にとても大事なのが、タンパク質を熱変性させるための照射エネルギーの調節です。
何℃で何秒間、照射したらいいのかということが大事です。
その計算にはサーマルドーズをW.C.Deweyの式で計算する必要があります。
まず、脂肪でも筋膜でも、リフトアップなり、痩せさせるためには、不可逆的な熱変性を加える必要があります。
では、この不可逆的な熱変性させるためには、具体的にどのような数字になるでしょうか。
上記の式及びグラフによれば、
43℃であれば、240分必要です。つまり、43℃の低温でもタンパク質がその温度の状態を240分持続すれば、
熱変性を起こして、細胞が壊死するということです。
1℃温度が上がるに連れ、必要な時間は半分になります。
51℃では55秒間必要です。
これが61℃では0.05秒になります。
つまり、人の組織は61℃の温度に熱せられたら、たったの0.05秒で不可逆的に熱変性するということです。
この考え方は、ハイフでもサーマクールでも、脱毛でも、基礎となる理論です。
この条件を満たさない医療機器はほぼ意味がないということになります。
例えば、サーマクール以外のRF治療器やハイフ以外の超音波機器は
生体組織を不可逆的に熱変性することができないので、熱で一瞬脂肪が縮んでいるに過ぎません。
生体組織が不可逆的な熱変性する時はかなり痛いです。それが、広範囲になれば、激痛で失神してしましうと思います。
なので、キャビテーションもテノールもアクセントウルトラも効果はイリュージョンです。
まやかしです。キャビテーションなんか起きないし、横波で脂肪細胞の膜も破壊されません。
空想科学です。
次にハイフにおける目標温度と照射時間の計算
ウルセラの説明や他の説明では、温度が70度に達すると書いてありますが、
これは高温過ぎます。60度ですら0.1秒 63度で0.01秒で不可逆的に焼かれて熱変性します。
なので、高すぎる温度になる照射は意味がありません。
熱伝導はハイフの照射時間内は全然進まないので、無視することができます。
ほぼ熱せられる範囲は焦点の大きさのところに限定されるといっていいです。
その大きさは短径、直径3λ、長径10ラムダほどの楕円球の形をしています。
よりよく効果出すためには、この焦点の大きさを大きくしていく必要があります。
単純に周波数を高くしていくと、焦点の大きさは三乗に比例して、劇的に小さくなっていきます。
簡単に言うと周波数が2倍で焦点の大きさは8分の1です。
そうすると、熱変性する体積がガクンッと小さくなってしまい。
効果が落ちてしまします。
なので、やはり焦点の大きさを大きくするような工夫が求められることがわかります。