ピコレーザーの原理①

ピコレーザーの原理①

ピコレーザーの原理について考えてみましょう。

今、ピコレーザーは何社もが製品を出しています。

ピコレーザーどれがいいだろうと、多くのクリニックが悩んでいると思うので、

エンジニアよりの立場から、分析してみましょう。

クリニックに導入するときの参考にしていただければ幸いです。

まず、我々からみて、今世に出てる、ピコレーザーは

Cynosure とそれ以外に分別することができます。

 

レーザー発生の仕組みで分類したとき

CynosureのPicosureは MODE LOCKED と CAVITY DUMPED を組み合わせた

非常に複雑な方法を用いています。

発光させているレーザー波長755nmのアレキサンドライトです。

1064nmの波長を出したいときは、755nmのレーザーをクリスタル(inorganic dye)に通して、755nmを吸収させて、1064nmに変換させてます。

532nmを出したいときは1064nmをさらにクリスタル(inorganic dye)に通して532nmに変換しています。

 

その他のメーカーが用いている方法は

①SEEDER  キュテラ社をはじめとして ほとんどのメーカーはこのSeederを採用しています。

②SBS 具体的にSBSを使っているメーカーは知らない

③SLICING 韓国のLASER OPTIC社

これらの特徴は発光させているレーザーの波長は全て1064nmです。

それをクリスタル(inorganic dye)に通して532nmに変換しています。

以上を踏まえて考えると、

サイノーシュアのピコレーザーだけが波長755nm で

他のメーカーは波長1064nmと理解することができます。

ここでクリニックが一つ考えないといけないのは、

メンテナンスのことです。つまり、採用している方法論が複雑であればあるほど、

メンテナンスが大変だということです。

サイノーシュアのピコシュアで532nmをを出すためには、2回クリスタルに通します。

755nmを吸収させて1064nmを出す。変換効率は50%くらいなので、出力は半分に落ちます。

次にまた1064nmを吸収させて、532nmを出すときに50%失われるので、

755nm→532nmにするには出力は4分の1ほどまで落ちてしまいます。

なので、532nm で強い出力を出すときはレーザー回路に大きな負担がかかります。

その上MODE LOCKED と CAVITY DUMPEDを採用した回路のメンテナンスは非常複雑です。

メンテナンス費用はどうしても高額にならざるを得ません。

もし、臨床的にどうしても755nmを使いたいというのであれば、選択肢は

Cynosureしかあり得ません。それ以外のメーカーでは技術的に755nmのピコを作れません。

しかし、ここで一つの疑問が生じます、

755nmを1064nmに変換できるなら、その逆はできないのか?

と思いますよね?

実はできるんです。しかも簡単に。

同じようにクリスタルを通せば良いのです。

クリスタルの種類を変えれば、585nmでも650nmでも755nmでも出せます。

しかし、この場合使うクリスタルはorganic dye というもので、劣化を伴うものになります。

つまり、定期的に交換しないといけないのです。しかも高いんですよ。

サイノーシュアが使っている、1064nm や532nmを出すクリスタルinorganic dyeと言って

劣化しません。

なので、そこのところも考慮しないといけません。

ちなみにこのクリスタルは日本のセイコウ工業製がよく用いられます。

 

だから、1064nmと532nmでいいのなら どのメーカーでも変わらない。

755nmにこだわるなら、サイノーシュア一択になります。

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